archive.today / Wayback Machine / Perma.cc / Kiroku
URL、時刻、表示、ファイル、検証材料、引継ぎ
組織や案件に合わせて列を追加できます
変更履歴を明示して更新します
本資料は各サービスの公開ページを2026年8月18日に確認して作成した実務用チェックリストであり、法的助言、製品認証、網羅的な性能試験ではありません。仕様変更や対象ページの技術構成により、実際の保存結果は異なります。重要案件では保存結果を開いて確認し、提出方法は専門家に相談してください。
- 過去ページの探索と、今のページを自分で保存する作業は分けて考える
- archive.today公式はテキスト版とグラフィカル版の保存を案内しているため、「画像を残せない」とは扱わない
- Wayback MachineのSave Page Nowは単一ページ保存で、サイト全体のクロール開始ではない
- ハッシュ一致は保存後の同一性確認に役立つが、元ページの真実性や裁判での採用を保証しない
- 重要な記録は、保存直後の目視確認、ローカル書き出し、独立した第二の保存先まで検討する
ウェブ保存サービスは、過去ページの探索、今のページの即時保存、引用リンクの維持、紛争に備えた記録づくりで役割が異なります。このページは4サービスの公式公開情報を同一項目で照合し、Kiroku編集部が作成した14項目の保存品質チェックリストと再利用可能なCSVを公開するものです。性能順位や法的効力を断定せず、何を残せるか、何が残っていないかを自分で検証できることを重視しています。
「どのWebアーカイブが一番か」という質問には、用途を決めないまま答えることができません。すでに消えたページを探すのか、今見えているページを保存するのか、論文の引用切れを防ぐのか、保存後のファイル同一性を説明したいのかで、必要な機能が変わるためです。
そこで、サービス名の知名度や体感速度ではなく、公式に確認できる出力と制約を同じ項目で整理しました。さらに、サービスを問わず保存直後に確認できる14項目をCSVにしました。組織の手順書、取材メモ、相談資料の受入チェックにもそのまま転用できます。
比較方法と、比較していないこと
各サービスの公式トップページ、ヘルプ、利用ガイドに明記された機能を、同じ質問票へ転記しました。広告文の強さではなく、保存物と制約を確認対象にしています。
確認項目は、保存の起点、過去履歴の探索、保存形式、元URLと取得時刻、公開範囲、書き出し・検証材料、公式に説明される制約です。Kirokuについては公開ページに加え、実際に生成する保存物の構成も確認しています。
一方、保存速度、成功率、保存規模、法的な優劣には順位を付けていません。速度と成功可否は対象サイト、地域、アクセス制御、JavaScript、ログイン状態などで変わり、再現可能な横並び試験なしに数値化すると誤解を招くためです。
国立国会図書館WARPのように、収集対象を定めてサイトを定期収集・長期提供する公的事業は、利用者が1ページを即時保存する4サービスとは役割と粒度が異なります。そのため同じ製品表には並べず、国内の制度的なWeb保存を理解するための参考資料として出典欄に掲載しました。
- ○・×だけでなく、条件付き機能は条件を文章で記載する
- 公式ページで確認できない運用は「不明」とし、推測で補わない
- 保存できたことと、必要な要素が正しく再生できることを分ける
- 比較日を固定し、将来の仕様変更で古くなり得ることを明示する
同じURL群を同時刻・同条件で繰り返し保存する試験は行っていません。「最速」「成功率100%」といった根拠のない順位は掲載しません。
4サービスの公開仕様マトリクス
過去探索なら履歴の広さ、即時保存なら保存物、学術引用ならリンク維持、証拠保全なら検証材料と持ち出しやすさを優先して選びます。
| 確認項目 | archive.today | Wayback Machine | Perma.cc | Kiroku |
|---|---|---|---|---|
| 主な使い方 | 公開ページをオンデマンド保存・URL検索 | 過去履歴を探す/Save Page Nowで単一ページ保存 | ウェブ引用のリンク切れを防ぐ | 今の公開ページを保存し、確認・検索・共有する |
| 公式が案内する保存表示 | テキスト版とグラフィカル版 | ページ本体、画像、CSS(取得できない要素は欠落し得る) | インタラクティブな保存表示とスクリーンショット表示 | スクリーンショット、自己完結HTML、抽出テキスト・要約 |
| 過去履歴の探索 | 保存済みスナップショットをURL・ホスト等で検索 | URLごとの保存履歴をカレンダーで閲覧 | 作成済みPerma Linkを参照 | Kirokuで保存済みの公開記録をURL・検索画面から参照 |
| 単一操作の範囲 | 入力したページのスナップショット | Save Page Nowは入力した1ページ。サイト全体は開始しない | 入力した参照先からPerma Linkを作成 | 入力した公開URLを1記録として保存 |
| 公開・非公開 | 共有可能な公開スナップショットとして扱う | Wayback上で参照する公開保存が中心 | 公開/非公開レコードの仕組みあり | 公開保存。Proは保存前に非公開を選択可能 |
| 保存後の検証材料 | 保存日時・元URL・固定リンク | 保存日時・元URL・Wayback URL | 作成日・元URL・Perma Link | 元URL、取得日時、SHA-256、外部RFC 3161タイムスタンプ。証拠パック取得はPro |
| 公式に明記された注意 | 保存表示はアクティブ要素とスクリプトを無効化 | 単一ページのみ。画像等が取得されず再生が崩れる場合あり | 保存失敗時は画像またはPDFをアップロードできる場合あり | ログイン必須・アクセス制限・動的要素は完全再現できない場合あり |
画面の見た目、再生可能なページ、テキスト、メタデータ、検証用ファイルは別々の成果物です。必要なものが揃ったかは、サービス名ではなく保存結果で確認してください。
この記事の手順を、証拠として残したいなら
すべての保存(ゲスト保存も含む)に外部 RFC 3161 タイムスタンプが自動で付きます。Pro なら、その証拠を ZIP でダウンロードし、非公開保存・URL 監視・差分確認まで含めてアーカイブを運用できます。
- ゲスト保存にも外部タイムスタンプを自動付与
- Pro なら過去のゲスト保存も含めて証拠パックを取り出せる
- 非公開保存・URL監視・差分確認・保存管理
保存直後に確認する14項目
最低限、元URL・取得時刻・主要表示・取得失敗の有無を確認します。第三者へ渡す可能性がある場合は、ファイル一覧、ハッシュ、外部タイムスタンプ、作業メモ、第二の保存先まで追加します。
| # | 確認項目 | 最低限残す内容 | 確認方法 |
|---|---|---|---|
| 1 | 元URL | 入力したURLを文字列で保持 | 保存画面と原票のURLを照合 |
| 2 | 最終URL | 転送後URLが異なる場合は両方 | ブラウザ表示と保存メタデータを比較 |
| 3 | 取得日時 | タイムゾーン付き日時 | UTCまたはオフセット表記を確認 |
| 4 | ページ識別 | タイトル、発信者、アカウント名等 | 画面上部と本文を目視 |
| 5 | 主要表示 | 必要箇所を含む全体画像 | 途中切れ、同意画面、エラーを確認 |
| 6 | 本文 | 検索・引用できるテキスト | 見出しと重要文を原ページと照合 |
| 7 | 文脈 | 引用元、返信、前後ページ、添付の関係 | 必要な関連URLを別記録で保存 |
| 8 | 埋め込み要素 | 画像、動画の静止画、図表、PDF等 | 欠落・プレースホルダを目視 |
| 9 | 保存形式 | 画像、HTML、PDF等の種類 | 実ファイルを一度開く |
| 10 | 取得制限 | ログイン壁、CAPTCHA、未読込箇所 | 失敗も削除せずメモに残す |
| 11 | ファイル一覧 | ファイル名、サイズ、役割 | manifestまたは管理表に記録 |
| 12 | ハッシュ | 対象ファイルごとのSHA-256 | 再計算値と保存値を照合 |
| 13 | 外部時刻材料 | TSA応答等がある場合は一緒に保管 | 対象ハッシュとの対応を検証 |
| 14 | 引継ぎ・冗長化 | 担当、目的、保管先、独立した第二コピー | 第三者が追える短い作業メモを付ける |
5分で行う実務フロー
単なる読み返し、研究引用、社内記録、相談資料のどれかを明記します。個人情報や機微情報がある場合は、公開アーカイブへ送る前に非公開手段を選びます。
投稿者への連絡、通報、再読み込み、ログアウトで表示が変わることがあります。まずURLと現在時刻を記録します。
完了表示だけで終えず、保存された画像・HTML・テキストを開き、重要箇所が残ったか確認します。
動画、引用投稿、返信、プロフィール、添付PDFなど、単一ページに入らなかった文脈を別URLとして保存し、相互関係をメモします。
CSVの判定列を埋め、重要な案件ではローカル書き出しと別サービスの保存URLを追加します。
ハッシュとタイムスタンプで証明できること・できないこと
SHA-256は同じバイト列かを比較する材料で、RFC 3161タイムスタンプは対象データが示された時刻以前に存在したことを検証する材料です。どちらも、元ページの記載が真実だったことまでは証明しません。
- ハッシュだけでは、誰が・どの手順で・どのURLから取得したかは分からない
- 画面画像が正しくても、画面外の文脈や操作履歴が抜けることがある
- 外部タイムスタンプは存在時点の説明を補助するが、内容の真偽を判定しない
- 法的な採用や証拠価値は、管轄、取得手順、証言、反対当事者の争い方で変わる
- だからこそ、元URL、取得日時、保存物、制限メモ、担当記録をセットにする
後から第三者が同じ手順でハッシュとタイムスタンプを検証でき、取得時の制限も確認できる状態を目指してください。
チェックリストCSVをダウンロード
CSVには14項目ごとに、重要度、最低要件、確認方法、判定、メモ欄を収録しています。案件番号や保管期限など、組織固有の列を追加して利用できます。
内容はCC BY 4.0で再利用できます。転載・改変時は「Kiroku Webアーカイブ証拠保全チェックリスト(2026-08-18版)」と本ページURLを出典として記載してください。
まとめ
ウェブ保存サービスは、過去ページの探索、今のページの即時保存、引用リンクの維持、紛争に備えた記録づくりで役割が異なります。このページは4サービスの公式公開情報を同一項目で照合し、Kiroku編集部が作成した14項目の保存品質チェックリストと再利用可能なCSVを公開するものです。性能順位や法的効力を断定せず、何を残せるか、何が残っていないかを自分で検証できることを重視しています。
よくある質問
archive.todayとarchive.isは別サービスですか?
同じサービスで使われるドメインです。保存や検索を行う際は、アクセスできる公式ドメインを使用し、取得した固定リンクを原票に残してください。
archive.todayはスクリーンショットを保存しないのですか?
公式トップページは、ページのテキストコピーとグラフィカルコピーを保存すると説明しています。そのため本比較では「画像なし」としていません。ただし、必要な範囲が正しく描画されたかは保存結果を必ず確認してください。
1つのサービスだけで十分ですか?
日常的な読み返しなら十分な場合があります。消失リスクが高いページ、研究引用、紛争に関わる記録では、ローカル書き出しや独立した第二の保存先を追加すると、単一障害点を減らせます。
このCSVを社内手順書へ転載できますか?
はい。CC BY 4.0として、出典名と本ページURLを記載すれば、列の追加、翻訳、社内様式への組み込みができます。
チェックを全部通せば裁判で必ず使えますか?
いいえ。このチェックリストは記録の欠落を減らすための実務補助で、証拠採用や法的効果を保証しません。提出を想定する場合は、早い段階で弁護士等に取得・保管・提出方法を確認してください。
参考資料
- archive.today 公式トップページhttps://archive.today/
- Internet Archive: Save Pages in the Wayback Machinehttps://archivesupport.zendesk.com/hc/en-us/articles/360001513491-Save-Pages-in-the-Wayback-Machine
- Perma.cc User Guidehttps://perma.cc/docs
- Kiroku: 検証方法・公開サンプルhttps://kiroku.today/trust
- 国立国会図書館WARP: ヘルプ(収集・表示上の注意)https://warp.ndl.go.jp/info/help
- NIST FIPS 180-4: Secure Hash Standardhttps://csrc.nist.gov/pubs/fips/180-4/upd1/final
- RFC 3161: Time-Stamp Protocolhttps://www.rfc-editor.org/rfc/rfc3161
- Creative Commons Attribution 4.0https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/
保存したら、14項目をその場で確認する
Kirokuで公開ページを保存した後も、完了表示だけで終えず、URL・時刻・画像・本文・取得制限・検証材料をチェックしてください。機微情報は送信前に非公開保存を選びましょう。
ゲスト保存は無料で、外部 RFC 3161 タイムスタンプも自動で付きます。証拠パックのダウンロードと継続運用は Pro で。